頸動脈エコーは、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来る超音波検査です。
動脈硬化を起こすと血管壁が厚くなったり硬くなったりします。その様子を画像で簡単に確認できます。
被曝も痛みもありませんので、年月を追って動脈硬化の進み具合を知ることができ、食生活の改善や運動療法、投薬などによる予防が可能です。
観察項目
動脈硬化の有無
血管壁を観察して、動脈硬化の有無を調べます。
血管壁は第1層(内膜)・第2層(中膜)・第3層(外膜)の3層からなっています。
第1層と第2層を内中膜複合体(IMC)と呼び、その厚さを計ります。
IMCの厚さは通常1mm未満です。1mmを超えると動脈硬化が示唆されます。
IMCは加齢と共に肥厚します。高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などはIMC肥厚を加速させる危険因子です。
つまり具合の観察
頸動脈の血管腔を観察します。総頸動脈の血管径は通常5~9mmです。
動脈硬化があると、血管がつまったり、狭小化したりします。エコーで観察し、治療方針などを検討します。
プラークの観察
1mmを超える限局性の壁隆起をプラークと呼び、プラークの破綻が脳梗塞などを引き起こす可能性があります。
エコーではプラークの大きさ、形状、表面、内部の状態(硬さ)などを観察し、治療方針などを検討します。